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カシミヤ・ニット産業におけるモンゴルと日本との新たな連携可能性(意見交換)
開催日 | 2003年4月18日 |
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開催地 | 五泉市 |
講師 | ゴビコーポレーション社長 ヨンドンジャムツ |
報告書 | ERINA BUSINESS NEWS Vol.37 |
モンゴル最大の国営カシミヤ製造工場であるゴビコーポレーションのヨンドンジャム社長を五泉市にお招きし、五泉ニット産地のニッター(五泉ニット協同組合会員企業)との意見交換会を行いました。以下はその概略です。
ゴビコーポレーションについて
ゴビコーポレーションは、1970年代に国連の援助によって創立され、80年代に入り日本からの無償援助で大規模工場となりました。日本からの援助額は合計50億円にのぼります。今では年間1,000トンのカシミヤ生産能力があり、世界のカシミヤメーカーのトップ5に入っています。
ゴビの従業員は約2,000人で、80%が女性です。紡績から染色、編みたて、リンキング、仕上げをして、服飾品などの完成品になるまで一貫生産がされています。製品の85%が輸出されます。輸出相手国はヨーロッパ諸国、アメリカ、日本など20カ国以上にのぼり、モンゴルの基幹産業として大きな役割を果たしています。また、日本との関係が深く、日本からの資金援助のほか、モンゴル人技術者の日本のニット工場等への研修派遣をおこなっています。
ヨンドンジャム社長からの提言
ニット製品の生産には熟練の技術が必要となりますが、日本の産地の中でも五泉産地の加工技術は高いレベルにあります。その技術に着目して、モンゴルのカシミヤ工場が半製品まで作ったカシミヤ製品について五泉のニッターが最終加工をおこなってはどうでしょうか。また、最終加工工程の人材育成のために、モンゴル人技術者を五泉産地で研修生として受け入れることはできないでしょうか。また、五泉で不必要となった機械設備をモンゴルに輸出してはどうでしょうか。
また五泉ニット産地がモンゴルのカシミヤ産地と直取引をすることは原材料調達コストを下げるために極めて有益です。そのために、人的なつながりが重要になると思います。是非、機会があれば今度は五泉の方々がモンゴルのカシミヤ工場を訪問してください。