中国
董 琪 准教授
李 春霞 准教授
目的
北東アジア地域協力を深く理解・促進するため、中国経済をさまざまな視点から体系的に研究しながら、中国経済の最新の動向、資料と知見を提供する。
概要
近年米中対立は顕在化し、アメリカは対中輸出規制を実施している。中国は日本企業の大きなビジネス相手国であるので、日本企業も影響されると思われる。中国は2021年に新型コロナウイルス感染症から回復したが、2022年は経済減速した。中国は対中進出している日本製造業企業の生産地だけではなく、日本企業の大きな市場でもある。また、近年中国企業による特許出願数が急増し、EVやAIなどの分野では技術レベルが上昇している。日本企業にとって競争ライバルであると同時に、ビジネス上協力する可能性もある。中国の経済情勢や関連政策を調査研究することが、日本企業のビジネス展開に重要であり、新産業育成の観点から見ても参考になると考えられる。
また、経済成長率は緩やかに減速しており「新常態」に移行すると共に、中国の農業発展は新たな課題に直面している。現代農業が抱えている諸問題の解決を目指して、食糧の安定供給と農業の地域協力を深化するため、政府の公表データと農業現地調査により入手したデータを活用しながら、日中農業の調査研究・比較分析が非常に重要である。得られる知見は農業生産性の向上と食糧供給の保証、地域振興に関連する政策提言にもなりうる。