学部の特色

教育内容

国際経済学部で身に付ける力

国際経済学部では、グローバルな視点と高い専門性を持った国際経済人として活躍する人材に不可欠な実践力を養います。それは大きく3つに分けられます。

最新の経済・産業・企業を理解、分析する能力

貿易や金融を通じたグローバル経済の仕組みを、産業・企業の活動だけでなく、地域経済との繋がりという観点からも理解し、分析する能力を磨きます。

データ・情報を読み解き、分析する力

高度に情報化する社会に対応し、多様な課題の解決に必須の知識として、経済学と関連させた情報・データ分析を基礎から応用まで学びます。

グローバルな活躍を支える確かな語学力

実用的な英語力に加え、ロシア語・中国語・韓国語のいずれかの基礎を身に付けます。さらに海外留学、海外研修、英語による専門科目の講義により、実践的な国際コミュニケーション力を養います。

体系的・段階的に理解を深め実践力を身に付ける4年間

 

最大の特徴は、3つの実践力が身に付くように、それぞれについて4年の間に基礎から段階的に高度な能力を引き出し、応用力を磨いていく体系的な学修です。

1年次は、広い視野と深い教養を身に付ける教養科目、集中的に英語力を高める英語科目、初めて経済学を学ぶ上でのスタートとなる入門科目を学びます。

2年次からは、専門科目として本格的に経済学を学びます。専門科目では、経済学の基礎理論や国際経済学等について、英語での授業も交えて学びます。より重点を置いて学ぶ分野として、東アジアをはじめとする国際経済における経済・産業・企業の発展を担う人材の育成を目指す「国際経済コース」、地域における経済・産業・企業の創生と持続的発展を担う人材の育成を目指す「地域経済創生コース」のどちらかを選択します。

加えて、より高度な英語と、ロシア語、中国語、韓国語のうち一つを選んでの語学学習が始まります。

3年次、4年次からは少人数によるゼミナール形式での授業が加わり、応用力・実践力を高めます。

さらに、2年次以降の夏休みなどを利用した国内研修(インターンシップ)、海外研修・交換留学などを選択することにより、専門力・実践力の厚みを増すことができます。

こうして、4年間を通し体系的、段階的に学ぶことで、目標である世界を舞台に活躍する実践力を身に付けます。

コース

2年次からは、「国際経済コース」と「地域経済創生コース」のいずれかに所属し、専門科目の本格的履修が始まります。

国際経済コース

国際的視野から東アジアをはじめとする国際経済における経済・産業・企業の仕組みを理解する専門知識を有し、グローバル化する経済・産業・企業において主体的に活躍し、役割を担っていく上で必要とされる専門知識と実践力を養います。

国際貿易、国際金融、開発経済、中国経済、ロシア経済等の専門科目の履修とともに、英語による専門科目(Current Issues in the World Economy,Current Issues in the East Asian Economy,Internationalization of Firms, Global FinancialMarket, Economic Integration in ASEAN等)を履修することにより、専門力と英語力の両方のアップに取り組みます。

地域経済創生コース

国際的視野を備えながら、地域における経済・産業・企業の仕組みを理解する専門知識を有し、地域の経済・産業・企業の創生と発展に主体的に関わり、役割を担っていく上で必要とされる専門知識と実践力を養います。

地域の実態を踏まえて地域経済の発展メカニズムや課題を学ぶための専門科目(地域産業創出概論、地域イノベーション政策、地域産業論等)を履修します。

科目ナンバリング

国際経済学部では、段階的及び体系的な教育課程を構築するため、すべての開講科目について、ナンバーを施し、100番台から400番台までの4段階の科目を学生の進度に応じて配置します。100番台は入門科目、200番台は専門基礎科目、300番台は専門応用科目という位置付けとします。「専門演習Ⅲ」「専門演習Ⅳ(卒業論文を含む)」は400番台の科目として配置します。

各科目の適切な履修順序、難易度等カリキュラム構成を勘案し、100番台は1年次前期及び後期、200番台は2年次前期・後期及び3年次前期、300番台は3年次前期及び後期に履修できるよう配置しています。同時に、各教員は必要に応じてその科目を履修するために予め受講が望ましい科目をシラバスに指示し、体系的履修を促します。こうした適切な履修指導の下、学生が習熟度に応じてどのナンバリングに対応する科目を履修するか自ら判断することができます。

科目紹介

1年次に履修できる科目をいくつか紹介します。

経済学入門(ミクロ)

経済学を初めて学ぶ学生に、経済学的なものの見方を分かりやすく説明します。その上で、取引される商品を提供者から必要とする者に効率的に行き渡らせる市場の役割を中心に経済学の基礎を学びます。

前半では、経済学の基本となる①市場、②市場で取引を行う者(経済主体)、③労働と資本、④商品、労働、資本の価格、⑤単純な経済循環図、⑥費用、⑦短期と長期、⑧投資等の経済学における捉え方を事例を用い分かりやすく説明します。後半では、前半部分で学んだ基本的な事がらをベースにして、身近な経済問題を基本的な分析の方法を使って考察できる基礎的な力を身に付けることを目標とします。具体的には、①市場の需要と供給に影響する要因とその効果、②需要と供給を調整する市場の価格メカニズム、③需要と供給の価格弾力性、④市場への介入政策などの効果の分析(余剰分析)などをカバーします。

経済学入門(マクロ)

マクロ経済学は、経済全体の産出量、物価水準、失業等の決定や変動を扱う学問であり、ミクロ経済学とともに経済学の基礎となっています。本科目は、初めてマクロ経済学に接する学生がマクロ経済学の基本的な考え方を理解することを目的とします。現実の日本経済のデータや例を取り上げながら、マクロ経済に関するデータや初歩的なマクロ経済学について講義を行います。具体的には、GDP、物価、失業などの統計データの作成方法や見方、財政、金融市場、銀行と貨幣というマクロ経済学の理解に必要である基礎的な知識について講義した上で、簡単なマクロ経済理論を説明し、マクロ経済学の基本的な考え方を紹介します。

統計分析入門

講義は「記述統計」「推測統計」の順に展開します。記述統計では、位置・散らばりに関する記述統計量の定義と性質を理解し、データの特徴を把握するという記述統計の目的を理解します。次いで共分散・相関係数をはじめとする多変量統計指標について理解します。推測統計では、母集団の特徴を手元の標本で推測するという考え方に習熟します。このために必要な数理統計学の基本理論を提示したのち、仮説検定の仕組みを学び、コースを問わず実用性の高い各種検定手法について習熟してもらいます。並行して、ビジネスの現場でも使われている代表的な統計分布(正規分布・二項分布・負値二項分布など)についてその定義と性質について理解し、統計理論の現実的汎用性に対して学生の興味を喚起します。演習では主にExcelを用い、基本的なデータ作業に対してExcelを使いこなす能力を養います。

経済数学入門

経済学のために必要な数学を基礎から学ぶ講義です。経済学は、社会科学の一分野でありながら、経済現象を数学的に表し、統計的手法や様々な分析手法において数学の知識が必要となります。この講義ではそのために簡単な経済現象を例としながら経済学に必要な数学の知識を習得します。

内容は、身近な経済事象と関連させて関数、微分、指数・対数、ベクトル・行列と積分を学びます。これらの数学的知識は、経済学を4年間学ぶための基礎となるものです。

講義の理解を助けるために演習問題を解き、理解度を測るために小テストを科します。

国際経済学入門

これから経済学を学ぶ学生が国際経済学を学修する意義を理解することを目的とした授業です。授業の前半では国際貿易を扱い、条件が異なる国の間で生じるモノとサービスの取引の特徴、各国政府が貿易に関して行う政策、貿易に関する国際的ルールや制度を概観しながら、国際貿易が各国にもたらす様々な利益、関税などの貿易政策が国内経済に与える効果や影響といったテーマの基礎について解説します。また直接投資や多国籍企業、貿易協定と地域経済統合といった比較的最近のトピックについても現状を概観しながら紹介します。また授業の後半では国際金融の基礎を扱い、国際収支統計の概要、国際収支統計に基づく対外経済取引の読み方、外国為替市場の意義とその仕組み、為替レートを決めるメカニズムと影響を与える要因といったテーマを中心にその経済学的なエッセンスを解説します。

地域経済創生入門

2年次以降の地域経済創生コースの専門科目で学ぶ内容のイントロダクションの役割を担う科目であり、経済現象を地域から見る際のさまざまな視点について分かりやすく説明します。地域経済創生コースの専門科目を担当する4人の教員がそれぞれの観点から講義を行います(番号は授業1回分の内容を示します。)。

  • (担当教員:細谷)
    ①地域経済の国際性(国境の垣根にとらわれず発展する地域)、②地域データで見る戦後日本経済の構造変化、③産業集積と地域をテーマに具体的に検討します。
  • (担当教員:青木)
    地方の産業が共通して直面している課題である人口減少(①)を前提に、ものづくり産業及びサービス産業の対応について新潟県の事例を中心に紹介(②③④)します。
  • (担当教員:坂口)
    ①地域社会と環境問題の関係、②気候変動とエネルギー問題、③環境報告書と環境コミュニケーション、④都市環境と生活の質・豊かさの評価について学修します。
  • (担当教員:山中)
    ①国土計画の変遷、②新潟県の県土利用、③新潟県の都市計画、④新潟県の地域経済とまちづくりについて講義します。

入門演習Ⅰ

入門演習Ⅰ・Ⅱでは、大学における学業に必要なアカデミック・リテラシーの基礎を少人数の演習を通じ身に付けます。また、専門科目の本格的な展開に先立ち、経済的現象に広く好奇心を持ち、経済学の内容をおもしろいと実感できるような機会を提供します。加えて、数式やデータによる分析に慣れ苦手意識を少なくします。

入門演習Ⅰでは、アカデミック・リテラシーの基礎、経済学を学ぶ上での基本的スキルについて学修します。その際、各教員の専門分野の分かりやすい模擬授業を活用するなどして学生の経済現象や経済学への持続的で広い関心を育てます。また、大学での学業及び生活を円滑化する目的で、図書館の利用、心の健康管理などについて全学的に担当する専門教職員から指導を受けます。

カリキュラム

基盤科目

教養科目 100番台

  • 「経済学入門(ミクロ)」
  • 「経済学入門(マクロ)」
  • 「日本経済入門」
  • 「統計分析入門」

専門科目

入門科目 100番台

科目名
  • 経済数学入門
  • 世界経済入門
  • 国際経済学入門
  • 東アジア経済入門
  • 地域経済創生入門

専門基礎 200番台

コース別 科目名

共通

  • 計量経済学Ⅰ
  • 計量経済学Ⅱ
  • データサイエンスの基礎
  • データ処理の基礎
  • ミクロ経済学Ⅰ
  • ミクロ経済学Ⅱ
  • マクロ経済学Ⅰ
  • マクロ経済学Ⅱ
  • 経済政策Ⅰ
  • 経済政策Ⅱ
  • 地域経済学Ⅰ
  • 地域経済学Ⅱ
  • Current Issues in Japanese Economy
  • インターンシップ
国際経済
  • 国際貿易Ⅰ
  • 国際貿易Ⅱ
  • 国際金融Ⅰ
  • 国際金融Ⅱ
  • Current Issues in the East Asian Economy
  • Current Issues in the World Economy
  • 開発経済論
  • 新興国経済論
地域経済創生
  • 地域環境学
  • 地域産業創出概論
  • 地域イノベーション政策Ⅰ
  • 地域イノベーション政策Ⅱ
  • 地域情報論
  • 地域デザイン論Ⅰ
  • 地域デザイン論Ⅱ

専門応用 300番台

コース別

科目名

共通
  • 経済統計Ⅰ
  • 経済統計Ⅱ
  • データ処理の応用
  • 公共経済学
  • 産業経済学
  • 規制と競争の経済学
  • 金融
  • Economic Growth
国際経済
  • ロシア経済
  • 韓国経済
  • 中国経済
  • Development Policy Studies
  • Internationalization of Firms
  • Business Studies in North East Asia
  • Economic Integration in ASEAN
  • Global Financial Market
地域経済創生
  • 環境と地域インフラ
  • 地域産業論A(ものづくり)
  • 地域産業論B(サービス産業)
  • 地域産業論C(地域インフラ)
  • 知的財産と地域経済

演習

コース別 科目名
共通
  • 入門演習Ⅰ【100番台】
  • 入門演習Ⅱ【100番台】
  • 専門演習Ⅰ【300番台】
  • 専門演習Ⅱ【300番台】
  • 専門演習Ⅲ【400番台】
  • 専門演習Ⅳ(卒業論文を含む)【400番台】