研究紹介
専門は栄養学と食品機能学であり、研究内容もそれに関するものが中心です。
研究室のこれまでの卒業研究のテーマについては、「過去の卒業研究」のページに載せてあります。
以下、主な研究テーマです。
- 食品の機能性成分に関して、コンブやメカブなどに含まれる多糖類であるフコイダンや、幻の果物と呼ばれる「ポポー」に含まれるアセトゲニン類によるがん細胞の増殖抑制効果、大豆イソフラボンの働きなどについて調べています。
- コラーゲンペプチドの機能性について、関節リウマチ症状の軽減作用や、軟骨細胞の分化と軟骨構成成分(コラーゲンやプロテオグリカン)の合成に与える影響、肥満と生活習慣病予防に対する有効性などについて研究しています(科研費基盤C課題)。
- 雪利用による食品の高付加価値化に関する研究を行っています。
特に、コーヒーの香味、小麦粉の製パン性、チーズの保存・低温熟成に与える影響など、加工食品に関する雪利用の有効性を中心に検討しています。
(食品の雪利用保存に関しては、「雪利用食品」のページでより詳細に記述しています) - 食品のおいしさに関わる因子として、香りと味との関係に注目し、どのような香気がどのように食品の味を変えるかについてと、それを利用した食べ物の嗜好性や食生活改善の可能性について検討しています。
- 発酵を利用することによる新しい食品の開発や、低温増殖性植物性乳酸菌を利用した食品の開発などについても研究しています。
主な報告論文
(大豆イソフラボンの一つであるゲニステインによる軟骨分化抑制作用)
Kitagawa A et al. "Genistein inhibits chondrogenic differentiation and mineralization of ATDC5 cells"
Biochem. Biophys. Res. Commun., 566: 123-128 (2021).
(低グルコース状態におけるポポー種子抽出物の脂肪蓄積抑制作用)
Iobe H et al. "Effects of pawpaw (Asimina triloba) seed extract on the differentiation and fat accumulation of 3T3-L1 cells under different glucose conditions"
J. Nutr. Sci. Vitamionol., 69(1): 53-61 (2023).
主な報告論文
(コラーゲンペプチドとグルコサミンによる関節リウマチ症状の軽減作用)
Kashiuchi S et al. "Effects of administration of glucosamine and chicken cartilage hydrolysate on rheumatoid arthritis in SKG mice"
Food Funct., 10(8): 5008-5017 (2019).
(コラーゲンペプチドによる内臓脂肪蓄積抑制作用)
Watanabe R et al. "Effects of collagen peptide administration on visceral fat content in high-fat diet-induced obese mice"
J. Nutr. Sci. Vitamionol., 67(1): 57-62 (2021).
(コラーゲンペプチドによる肺線維化抑制作用)
Yoshihara M et al. "Administration of collagen peptide prevents the progression of pulmonary fibrosis in bleomycin-treated mice"
Biologics, 3(3), 187-197 (2023).
主な報告論文
(塩味などの味覚感度がストレス状態に影響されており、映像やアロマによる刺激でそれを変化させることができる可能性について)
Itoh M et al. "Effects of visual and aromatic stimulations on the perception of five fundamental tastes"
Biosci. Biotech. Biochem. 86(5): 655-664 (2022).
その他、ゼミ生の希望に応じて適宜新しいテーマを設定しています。
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