研究活動

2024年

10月11日(金)

第35回国際貿易研究会(Webinar)を開催し、座長・冨浦英一大妻女子大学教授、報告者・相田政志経済産業省統計解析室長により「通商産業政策にかかる諸論点-通商白書2023・2024の分析を題材に」が報告されました。報告者より、操作変数法を用いた重量方程式による実証分析の結果として、(1)輸出国・輸入国での民主主義や法治制度の定着が輸出拡大に有意な結果をもたらすこと、(2)企業のオフショアリングがその企業の周辺に立地する企業の輸出を促すこと、(3)ミクロデータでは円安の輸出拡大効果が見られること等が示され、参加者(新潟県立大学、青山学院大学、アジア経済研究所(バンコク)、亜細亜大学、学習院大学、慶應義塾大学、武蔵大学、早稲田大学等)との間で活発な討論が行われました。

6月21日(金)

Archanun Kohpaiboon教授(Thammasat University, Bangkok)を招聘し、第34回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。
Kohpaiboon教授から”Electric Vehicle Uptake and Its Determinants: Implication on Developing Countries”のテーマで、EV車への充電施設の整備や政策インセンティブ(購入補助金・減税、道路税減免・登録税減免、混雑時の走行優先権)がEV車の普及にもたらす効果に関する研究が報告され、65ヶ国のパネルデータを用いたポアソン固定効果モデルによる推計から、充電スポットの整備、特に購入補助金・減税との交叉効果がEV車の普及に正で有意であることが示されました。また、早川和伸研究員(IDE, Bangkok)の司会により、先進国(中国、米、独、英、仏など)に加えて途上国でもEV車の普及が始まり、自由貿易協定を締結するASEANでは外国EV企業による生産・投資が活発化するなど自動車産業で見られる構造変化について、報告者と参加者(新潟県立大学、大妻女子大学、青山学院大学、学習院大学、亜細亜大学等)との間で活発な討論が行われました。

1月26日(金)

第33回国際貿易研究会(Webinar)を開催し、報告者・伊藤恵子千葉大学教授より、”Arm’s-Length Trade versus Intra-Firm Trade: Different Responses to Exchange Rate Changes”が報告されました。

輸出入申告データを用いた研究結果から (1)貿易企業の上位集中度が高いこと、(2)企業活動基本調査との接続データにより、輸出入企業のプレミアが高いこと、(3)企業活動基本調査・海外事業活動基本調査との接続データにより (i)為替レート変化の輸出価格への転嫁(ERPT)がインボイス通貨によって異なること、(ii)輸出数量の価格弾性値が小さいこと、(iii)為替レート変化によるERPT、輸出数量への影響は企業間貿易と企業内貿易の間で差異がないことが示されました。

日本の輸出入申告データを利用した実証研究は日本初のものであり、座長(若杉隆平・新潟県立大学学長)の司会により、参加研究者(千葉大学、京都大学、一橋大学、慶應義塾大学、学習院大学、青山学院大学、アジア経済研究所、ミュンヘン大学、新潟県立大学)間での活発な討論が行われました。

2023年

12月1日(金)

第32回国際貿易研究会(Webinar)を開催し、報告者の伊藤萬里・青山学院大学経済学部教授より、”Cross-border mergers and acquisitions premiums and the role of advisors”が報告されました。報告では、国際的M&Aの前後で観察される企業価値(株価)の変化に着目し、買収側企業が外部アドバイザーの助言を得る場合と外部アドバイザーの助言を得ない場合とでプレミアムに差異があることがPSM等の手法により分析され、(1) アドバイザーからの助言が情報の非対称性を低めることを通じて買収成立時の株価を高めること、また、(2) 多種類のアドバイザーからの助言を得る場合、とりわけ法的助言を得る場合に株価プレミアムが高まる傾向にあることが実証研究によって明らかにされました。座長(若杉隆平・新潟県立大学学長)の司会により、どのようなM&Aにおいて外部アドバイザーの存在、特に法的アドバイザーの存在がプレミアムの高まりをもたらすか等について、参加者(新潟県立大学、一橋大学、慶應義塾大学、学習院大学、青山学院大学)間での活発な討論が行われました。

9月15日(金)

青山学院大学との共催で第31回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。報告者・谷口美南研究員(Johannes Gutenberg University Mainz, Germany)より、EU加盟国の拡大による移民労働力の増加が賃金にもたらす影響を分析した論文”What is the impact of EU enlargement?: Estimating the wage effect of labor supply shocks with a discrete choice model”が報告されました。EUの拡大が企業に雇用される職務(task)別・タイプ別の労働者数に与える影響と労働者数の変化が賃金にもたらす影響が推計され、ドイツの雇用・被用のマッチングデータを用いた実証分析によって、EUの拡大が低スキル外国人労働者の賃金には負の効果をもたらす一方、スキルにかかわらず国内労働者の賃金への影響は小さいことが明らかにされました。報告者からの報告について、座長(田中鮎夢・青山学院大学准教授)の司会の下に参加者(新潟県立大学、京都大学、一橋大学、早稲田大学、慶應義塾大学、青山学院大学、亜細亜大学、アジア経済研究所等)による活発な討論が行われました。

6月19日(月)

北東アジア研究所主催・第2回国際研究集会「米中対立の中のアジア経済と企業サプライチェーン」において若杉隆平・センター長(本学学長)が”Friction Costs of Global Supply Chain”の論題でスピーチを行いました。

5月12日(金)

第30回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。報告者・古沢泰治教授(東京大学)より、グローバル・ヴァリューチェーン(GVCs)が世界全体と各国の実質所得の水準と変動に与える影響を分析した論文”Global Value Chains and Aggregate Income Volatility”に沿って、(1)貿易費用を伴い中間財、最終財を取引する多国間の一般均衡モデルの推計、(2)推計した構造パラメータを用いたシミュレーションによる実質所得の仮想値と実際値との比較が紹介されました。シミュレーション結果から、GVCsネットワークの存在が世界の実質所得を5.6%増大させる一方、所得変動を10.3%増幅させること、特に、低所得・人口規模の小さい国の所得変動幅を拡大することが示されました。GVCsが所得変動を増幅させることを示す研究結果に関して、座長(新潟県立大学・若杉隆平学長)の司会の下に、報告者と参加者(シンガポール国立大学、新潟県立大学、京都大学、一橋大学、青山学院大学、アジア経済研究所等)の間で活発な議論が行われました。

2月17日(金)

 

第29回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。報告者・武田航平氏(シンガポール国立大学)より”Trade and Intergenerational Income Mobility”の研究成果が報告されました。報告者から、米国の地域データをもとにした実証分析によって、輸入ショックを被る地域では次世代の労働者の所得が増加する可能性が低下すること、特に、中国からの輸入ショックによる影響が大きいこと、輸入ショックの地域間の違いが次世代の所得の増加可能性における地域間の差異を生みだすことが示されました。また、中国に加えて、メキシコ、日本からの輸入ショックの影響についての検証結果も示されました。さらに、輸入ショックを被る地域ほど次世代の所得の増加可能性が低くなる傾向にあることやこうした傾向は製造業比率の高い地域で顕著なことが一般均衡モデルとシミュレーション結果を用いた理論分析によって明らかにされました。武田氏の報告はグローバル化が所得の不均等化をもたらすとの指摘を解明する上での基礎を提供する研究成果であり、座長(京都大学・神事直人氏)の司会の下で、国内(新潟県立大学、早稲田大学、慶應義塾大学、青山学院大学等)のほか、世界各地(トロント、ミュンヘン、バンコク)の研究者が参加し、活発な議論が行われました。

 

2022年

12月14日(金)

第28回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。早川和伸・アジア経済研究所Senior Research Fellowより”The Trade Effect of Regional Trade Agreements in the Presence of Duty Drawbacks”が発表されました。報告では、地域貿易協定(RTA)が発効する前に輸入財の関税還付制度(Duty Drawback:再輸出される輸入財の関税還付)を活用していた企業を対象として、RTA発効後には、生産性の低い企業がDDからRTAにシフトする傾向にあること、シフトした企業の輸入が拡大するかは一意に決まらないこと等が理論的に示されました。また、タイの企業データを用いた実証分析の結果、生産性の低い企業にDDからRTAの活用にシフトする傾向が見られたこと、RTAにシフトした企業では、輸入が増加する(もしくは変化しない)こと、輸出は拡大しないこと、国内供給が拡大すること等が示されました。さらに、Gravity方程式を用いた分析により、企業のRTAへのシフトが最終財ではなく中間財の貿易を拡大したことが示されました。RTAへのシフトが貿易、国内生産にもたらす影響の新たな分析結果について、座長(新潟県立大学・若杉隆平)の司会で報告者と参加者(青山学院大学、学習院大学、アジア経済研究所、新潟県立大学)との間で活発な議論が行われました。

10月28日(金)

第27回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。長谷川誠京都大学准教授(同大大学院経済学研究科)の報告”Territorial Tax Reform and Profit Shifting by US and Japanese Multinationals”では、日本が2009年に導入したTerritorial Tax System(多国籍企業の親会社が海外子会社から受け取る税引後配当利益について、その一定割合を本国親会社の課税対象から減免する制度)によって、以前はホスト国における税率変化に対して現地子会社の利益の感応度は鈍かったが、Territorial Tax System導入後は、ホスト国(現地)における法人税率の変化に対して現地子会社の利益が高い反応を示すようになったことが示されました。実証分析では、大規模な日米の多国籍企業データを用いて、税制の変更がなかった米国多国籍企業をベンチマークとすることで、日米多国籍企業の感応度に差異が見られることも示されました。本国の税制変更の結果、ホスト国の税率変化に反応する現地子会社の利益の感応度に変化が生まれることを示した新たな研究結果について、田中歩夢(青山学院大学)の司会の下で、本学をはじめ、豪・New South Wales大学、一橋大学、慶應義塾大学、早稲田大学、京都大学、青山学院大学、東洋大学、アジア経済研究所、タイ・IDEバンコクセンター等から参加した研究者により活発なディスカッションが行われました。

9月16日(金)

第26回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。報告者の柏木柚香研究員(国立防災科学研究所)が、戸堂康之教授(早稲田大学)との共同研究論文 “Trade Disruption and Risk Perception”をもとに、2018年にインドネシア・中部スラワジで起きた大地震によって経済的混乱に陥り、取引関係を一時的に失うことになったカカオ農家の反応(従業者数の変化、事業退出、副業の開始、将来のリスクへの感応度と選好、事業の多角化)に関する計量分析の結果が披露されました。分析結果から、農家の納入先業者との関係が固定的であるために、農家には事業転換などのドラスティックな変化は見られないが、将来の地震に対する警戒度、リスク回避性、栽培穀物の多角化による備えなどにおける変化が見られることが明らかにされました。サンプルサイズは大きくない(1,000件)ものの、単一商品(カカオ)の事業者を対象としたノイズの少ない、自然実験に近いユニークな調査による実証分析について、若杉隆平学長(新潟県立大学)の司会の下で、タイ・バンコクからの参加者を含む多くの参加者(新潟県立大学、京都大学、一橋大学、早稲田大学、青山学院大学、学習院大学、アジア経済研究所など)との間で活発なディスカッションが行われました。

6月24日(金)

第25回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。報告者のHong Ma教授(清華大学)が北京からオンラインにより参加し、同教授による論文 ”Soybeans or Planes: Political Power of US Business and China’s Tariff Retaliation”をもとに、中国企業や中国に輸出・投資をする米国企業による中国政府への政治的ロビー活動が、米国の対中関税引き上げに対する中国政府の報復関税水準にどのような影響をもたらしたかを報告しました。理論分析と米中の財別・産業別データを用いた実証分析を通じて、中国政府の決定する輸入関税率は、(1) 輸入浸透度・輸入需要の価格弾力性の高い産業では、国内企業のロビー活動がなければ高いが、ロビー活動があれば低いこと、(2)国内企業によるロビー活動がある産業では高く、外国企業によるロビー活動がある産業では低いことなどが示されました。関税に関するロビー活動の政治経済学研究を大きく発展させる研究内容について、若杉隆平学長(新潟県立大学)の司会により、報告者と参加者(新潟県立大学、京都大学、一橋大学、早稲田大学、青山学院大学、学習院大学など)との間で活発なディスカッションが行われました。

5月20日(金)

24回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。渡邊真理子教授(学習院大学経済学部)による論文 ”Rescuing Zombie: Estimating Distortion of Subsidies to State-owned Enterprises in China’s Steel Industry”が報告されました。報告では、中国の鉄鋼企業を対象にしたDIDDDDによる実証分析と構造方程式を用いたシミュレーションによって、中国の苦境に陥った救済措置(補助金)が、国有企業の操業利益を高め(8%)、生産量を40%~60%増加させ、市場価格を有意に低下させる効果をもたらし、中国の鉄鋼市場における市場歪曲的効果を生み出していることを明らかにしました。若杉隆平学長(新潟県立大学)の司会の下で、中国における産業補助金、特に国有企業への優遇措置が市場に与える影響の数量的効果に関して、出席した参加者(新潟県立大学、一橋大学、青山学院大学、学習院大学、アジア経済研究所など)により活発な討論が行われました。 

3月24日(木)

第23回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。米国から参加した西岡修一郎教授(West Virginia University)が”The Growth of Firms, Markets and Rents: Evidence from China”を報告しました。報告では、地域・産業に区分された中国企業データに基づく実証分析により、WTO加盟後に中国企業間の競争が活発化し、利潤率が低下した一方、一部の産業・地域では超過利潤が発生していること、その原因がWTO加盟後の市場の拡大ほどには市場への企業参入がなかったことによることを明らかにしました。特に、WTO後の市場拡大と企業の超過利潤との内生性を排除し、因果性を明らかにするために、WTO加盟による市場拡大が参入を促す要因としてWTO加盟による米国の対中国輸入関税の安定性を、参入障壁が参入を妨げる要因として条約港地域の企業立地をそれぞれ操作変数として用いた2段階推計(TSLS)による分析が披露された。若杉隆平学長(新潟県立大学)の司会により進められ、参加者による活発なディスカッションが行われました。

1月21日(金)

第22回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。報告者の八代尚光氏(OECD経済総局エコノミスト、Paris)より、”DOES FAST INTERNET INCREASE EXPORTS? EVIDENCE FROM NEW ZEALAND”が報告されました。報告では、可変費用の低下、生産性上昇を伴う高速インターネットの利用がもたらす企業の輸出cutoffに与える影響が、インターネットの利用形態、企業サイズ、立地条件等によって異なることを、Melitz Modelをベースにして、New Zealandの企業データをもとにした実証分析によって明らかにされました。共著者のLynda SandersonもNew Zealandから参加し、伊藤萬里(青山学院大学)の司会により、参加メンバーの間で活発なディスカッションが行われました。

 

2021年

11月18日(木)

第21回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。池田晃彦氏(京都産業大学経済学部)より”Terms-of-trade shocks, country spreads, and business cycle in emerging economies”が報告されました。一次産品の輸出に依存する新興国経済において、外生的な交易条件の悪化(輸出価格の下落)が対外借入、消費、リスクプレミアム等に与える影響について理論的な分析がなされ、シミュレーションによって初期の債務比率が低い経済と高い経済とでは、輸出価格の下落がもたらす均衡に差異が生ずることが明らかにされました。また、アルゼンチンの長期データを用いたVARモデルによる分析によってこのことが実証されました。報告された研究結果に関して参加した多くの研究者の間で活発な討論が行われました。

10月1日(金)

第20回国際貿易研究会(Webinar)を一橋大学の協力の下に開催しました。熊埜御堂央氏(一橋大学大学院経済学研究科博士課程)より”Global Ownership Linkages and Multinational Premium: Evidence from Firm-Level Data”(冨浦英一・一橋大学教授との共著論文)が報告されました。企業ネットワーク内の子会社が新たなFDIをする場合でも生産性プレミアムが存在すること、海外親会社に保有される子会社の場合には、FDIのハードル(固定費用)が低くなること等を企業ネットワークデータと財務データを基礎に実証研究した結果が報告され、参加者の間で活発な討論が行われました。

5月27日(木)

第19回国際貿易研究会(Webinar)をアジア経済研究所の協力の下に開催しました。報告者の橋口善浩氏(アジア経済研究所)より”The Effect of Agglomeration on Firm Productivity and Markup Rates”が報告されました。経済集積が企業の生産性とマークアップ率に与える影響を中国、インドネシアの企業データを用いて規模別、操業年数別に明らかにした実証分析の結果について参加者の間で活発な討論が行われました。

3月25日(木)

若杉隆平(本学学長・センター長)による冨浦英一(一橋大学)・伊藤萬里(青山学院大学)・椋寛(学習院大学)との共著論文
“Individual characteristics and the demand for reciprocity in trade liberalization: Evidence from a survey in Japan”がElsevier社の国際学術誌 Japan and the World Economy に掲載されることになりました。(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0922142521000189

3月11日(木)

米国・ペンシルバニア州立大学の協力を得て第18回国際貿易研究会(Webinar)を開催しました。報告者のYuta Suzuki氏(The Pennsylvania State University)より”Using Trade Agreements: Having Your Cake but Not Eating It”が報告されました。南米諸国間での詳細な輸出入データをもとにして原産地規則に適合する貿易財に適用される特恵関税の利用の有無を決定する要因を分析した実証研究の結果に関して、Carlos Arturo Salamanca Malagon (共著者・The Pennsylvania State University)、Christian Volpe Martincus (共著者・Inter American Development Bank)、若杉隆平(研究会主催者・新潟県立大学)、椋寛(司会者・学習院大学)、伊藤萬里(研究会幹事・青山学院大学)、冨浦英一(一橋大学)、神事直人(京都大学)、秋山太郎(新潟県立大学)、佐藤仁志(アジア経済研究所)、戸堂康之(早稲田大学)他20名の参加者の間で、活発な討論が行われました。

1月21日(木)

Webinar第17回国際貿易研究会を開催しました。報告者・土居直史准教授(小樽商科大学)より”Infectious Diseases and Airport Charges”(山崎慎吾(札幌学院大学)との共著)が報告され、人々の移動と新型コロナウイルス感染拡大に関する理論的分析に関して、国内外から参加した多くの研究者の間で活発な討論が行われました。

 

2020年

11月12日(木)

第16回国際貿易研究会をオンラインにより開催しました。報告者・小寺寛彰講師(東北大学経済学部・大学院経済学研究科)より”Sustainability of Social Security in Population Aging from the Perspective of Improving Health”が報告され、国内外から参加した多くの研究者との間で活発な討論が行われました。

9月3日(木)・4日(金)

本学・国際産業経済研究センターは青山学院大学と共同で、International Workshop on International Trade, Innovation, and Labor in the Global EconomyをOnline形式により開催しました。研究会議では、若杉隆平(本学)、Lee Branstetter (米 Carnegie Mellon University)、戸堂康之(早稲田大学/豪 the University of Sydney)、遠藤正寛(慶應義塾大学)、神事直人(京都大学)、Chih-Hai Yang(台湾 National Central University)、椋寛(学習院大学)より、国際貿易、イノベーション、労働及びCOVID-19の経済・貿易に与える影響に関する研究成果が報告され、参加者との間で活発な議論が行われました。

6月3日(水)

日本経済新聞「経済教室」(2020年6月3日)に、若杉隆平学長 兼 センター長による寄稿
「コロナ危機の先に(中):供給網集約で生産性向上も」が掲載されました。
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO59877510S0A600C2KE8000/

4月10日(金)

本センター及び国際経済学部所属の教員が中心となって共同執筆した『基礎から学ぶ国際経済と地域経済』(若杉隆平編著)が文眞堂より出版されました。

http://www.bunshin-do.co.jp/catalogue/book5077.html

3月7日(土)

鎌田伊佐生センター教授が、神戸大学経済経営研究所で開催されたRIEBセミナーにおいて、“Labor Market Flexibility and Inward Foreign Direct Investment”のテーマで報告を行いました。

1月24日(金)

第15回国際貿易研究会を青山学院大学との共催により、同経済研究所で開催しました。報告者Dr. Michael J. Ryan (Prof. Western Michigan University) より“Hollowing out of the Japanese Economy: A long term perspective”が報告され、参加者との間で活発な討論が行われました。

1月20日(月)

Dr. Michael J. Ryan (Prof. Western Michigan University) を本学にお招きし、中央大学との共催により国際産業経済セミナーを開催しました。Prof. Ryanから“Firm Productivity and the Foreign-Market Entry Decision”が報告され、参加者との間で活発な討論が行われました。

1月17日(金)

若杉センター長によるLakhwinder Singh & Anita Gill著”Agriculture Innovation System: Towards Inclusive Rural Development”に関するBook ReviewがRoutledge出版のWebsiteに掲載されました。

1月11日(土)

鎌田伊佐生センター教授が、ハワイ大学マノア校で開催されたJapan Economy Workshopにおいて、 “An Empirical Study on Labor-market Flexibility and FDI”のテーマで報告を行いました。

2019年

11月29日(金)

第14回国際貿易研究会を青山学院大学経済研究所において開催しました。

Dr. Qizhong YANG (Assistant Professor, Aoyama Gakuin University) から
“Heterogeneous Impact of Non-Tariff Measures through the Global Value
Chains on Margins of Trade” が報告され、活発な討論が行われました。

10月12日(土)

鎌田伊佐生センター教授が、Midwest International Trade Conference(於:米国セントルイス・ワシントン大学)において、神事直人京都大学教授との共同研究“Do Labor Clauses in Regional Trade Agreements Reduce the Trade Creation Effect?”に関する報告を行いました。

10月4日(金)

第13回国際貿易研究会を青山学院大学経済研究所において開催しました。

Prof. Kuo-Feng Kao (Tam Kang University, Taiwan) から “Is Price Undertaking a More Friendly Protection Policy than an Anti-dumping Duty?” が報告され、活発な討論が行われました。

7月30日(火)

Alan V. Deardorff米国ミシガン大学教授を講師に招いて開催された経済産業研究所(RIETI)のBBLセミナー「Trump’s Trade Wars: Where do we stand?」において、鎌田伊佐生センター教授がコメンテータとして登壇し、講師やセミナー参加者と活発な討論が行われました。

7月19日(金)

第12回国際貿易研究会を青山学院大学経済研究所において開催しました。

アジア経済研究所開発研究センター佐藤仁志研究センター長から「Labor Market Friction and Production Efficiency」が報告され、活発な討論が行われました。

7月5日(金)

若杉隆平学長・本センター長と田中鮎夢(中央大学)・伊藤萬里(青山学院大学)の共著による論文

“How do exporters respond to exogenous shocks: Evidence from Japanese firm-level data” が,Elsevier発行の国際学術誌 Japan and the World Economy Vol 51 (2019)に掲載されました。

7月1日(月)

鎌田伊佐生センター教授が、Western Economic Association International(WEAI)第94回年次学会(於:米国サンフランシスコ市)において、“Trade Agreements, Firm Globalization, and Labor Issues”と題したセッションを企画・主催し、佐藤仁志ジェトロ・アジア経済研究所開発研究センター長、松浦寿幸慶應義塾大学准教授、椋寛学習院大学教授による研究報告と討論が行われ、鎌田教授自身も“Can RTA Labor Provisions Prevent the Deterioration of Domestic Labor Standards?”のテーマで報告を行いました。

6月2日(日)

国際産業経済研究センターの鎌田伊佐生教授が、国際学会:SETA2019(the 15th International Symposium on Econometric Theory and Applications、於:大阪大学)において”Can RTA Labor Provisions Prevent the Deterioration of Domestic Labor Standards?: The Cases of Statutory Minimum Wages and Employment Protection Regulations”の論題で報告を行いました。

5月24日(金)

第11回国際貿易研究会を青山学院大学経済研究所において開催しました。

国際産業経済研究センターの鎌田伊佐生教授から「労働市場の柔軟性と直接投資に関する研究」が報告され、活発な討論が行われました。

4月8日(月)

若杉隆平本学学長・本センター長と共著者(冨浦英一・伊藤萬里・椋寛)による共著論文“Individual characteristics, behavioral biases, and attitudes toward foreign workers: Evidence from a survey in Japan”が, Elsevier発行の国際学術誌 Japan and the World Economy Vol 50 (2019)1-13 に掲載されました。

 

DOI: 10.1016/j.japwor.2019.03.002

4月1日(月)

国際産業経済研究センターの鎌田伊佐生教授が、3月27日に米国ウィスコンシン大学公共問題大学院(School of Public Affairs)にて、地域貿易協定(regional trade agreement: RTA)における労働条項の効果に関する研究についてセミナー報告を行いました(タイトル:”Can RTA Labor Provisions Prevent the Deterioration of Domestic Labor Standards?”)。 

 

セミナーの案内は同大学院のウェブサイトに掲載されていますが、その中に本学ウェブサイトへのリンクも張られています。

https://www.lafollette.wisc.edu/calendar/eventdetail/2263/seminar-series-can-rta-labor-provisions-prevent-the-deterioration-of-domestic-labor-standards

なお鎌田教授は同日、同大学院の国際貿易政策の授業(Trade, Competition, and Governance in a Global Economy)において地域貿易協定に関するゲスト講義も行いました。

3月15日(金)

国際産業経済研究センターの鎌田伊佐生教授が、国際大学(IUJ:International University of Japan)で下記の講演を行いました。

 

  場所:国際大学
  (IUJ:International University of Japan)
  イベント名:特別講演(GSIR Special lecture)、
  GSIR:Graduate School of International Relations
  日時: 2019年3月14日(木) 10:30~12:00
  演題:Can RTA Labor Provisions Prevent
  the Deterioration of Domestic Labor Standards ?

3月

若杉隆平学長・本センター長と共著者(伊藤萬里・椋寛・冨浦英一)による共同論文 “Trade policy preferences and cross-regional differences: Evidence from individual-level data of Japan” が国際学術誌 Journal of The Japanese and International Economies Vol 51 (March 2019)に掲載されました。

DOI: 10.1016/j.jjie.2018.12.003

2018年

12月1日(土)

国際ワークショップ『International Trade and Innovation in the Global Economy(グローバル経済下の国際貿易とイノベーション)』の開催とNortheast Asian Association of International Economics (NAIE)の設立
 

開催報告
本学国際産業経済研究センターにおいて、国内・海外(中国、韓国、モンゴル)の経済学者が参加して、UNP国際ワークショップ 『International Trade and Innovation in the Global Economy(グローバル経済下の国際貿易とイノベーション)』が開催されました。ワークショップでは、プログラムに沿って「グローバル化・高齢化と国際貿易」、「FTAとMFNの選択」、「輸入増加と雇用形態変化」、「中国・韓国・ロシア・モンゴル・日本の動態的経済構造変化」、「中国のR&Dネットワーク」、「東アジアのエレクトロニクス産業の動態変化」、「雄安新区と中国のイノベーション」等に関して報告され、活発な討論が行われました。
また、参加者を母体メンバーとして、国際研究組織 “Northeast Asian Association of International Economics (略称「NAIE」)” が設立され、初代会長に若杉隆平新潟県立大学長(本センター長)が選出されました。
なお、本国際ワークショップは科学研究費補助金「国際貿易における企業の異質性と労働に関する理論的・実証的研究(研究代表者:若杉隆平)」の支援を受けて行われました。

10月13日(土)・14日(日)

国際産業経済研究センターの鎌田伊佐生教授が、日本国際経済学会第77回全国大会(関西学院大学)で討論論題:Z. Chen and Y. Kurokawa, “Does Yuan Appreciation Weaken the Increase in Exporters due to Trade Liberalization?: Evidence from Chinese Firm-Product Data”(第8回特定領域研究奨励賞受賞記念報告)へのコメントを行いました。

9月22日(土)

国際産業経済研究センターの鎌田伊佐生教授が、Fukushima Economics Workshop 2018(福島大学)で”Can RTA Labor Provisions Prevent the Deterioration of Domestic Labor Standards?: The Cases of Statutory Minimum Wages and Employment Protection Regulations”の論題で報告を行いました。

9月21日(金)

第10回国際貿易研究会(科学研究費補助金「国際貿易における企業の異質性と労働に関する理論的・実証的研究(研究代表者:若杉隆平)」)を青山学院大学経済研究所において開催され、一橋大学大学院経済学研究科冨浦英一教授から「サーベイ個人データによる保護主義への支持と高齢化、行動経済学的特性の関係について」が報告され、活発な討論が行われました。

9月15日(土)

国際産業経済研究センターの鎌田伊佐生教授が、国際学会:European Trade Study Group (ETSG) 20th Annual Conference(ポーランド・ワルシャワ経済大学(Warsaw School of Economics))において”Can RTA Labor Provisions Prevent the Deterioration of Domestic Labor Standards?: The Cases of Statutory Minimum Wages and Employment Protection Regulations”の論題で報告を行いました。

http://www.etsg.org/ETSG2018/ETSG2018%20Programme.pdf

6月22日(金) 第9回国際貿易研究会(科学研究費補助金「国際貿易における企業の異質性と労働に関する理論的・実証的研究(研究代表者:若杉隆平)」)を青山学院大学経済研究所において開催し、秋山太郎横浜国立大学大学院教授が「中国特許データとセンサスデータの接合について」及び”Scenario Based Decision Theory under Uncertainty”を報告しました。
6月16日(土) 国際産業経済研究センターの鎌田伊佐生教授が、日本国際経済学会第8回春季大会(北海道大学)で討論論題:孫綺蔚氏「地域貿易協定と投資環境整備によるFDIへの効果――日本からのFDIを巡って」へのコメントを行いました。
4月6日(金) 『日本経済新聞』4月5日版朝刊の「経済教室」欄に若杉隆平学長(兼)センター長による寄稿「米輸入制限の弊害(上):品目拡大・海外の報復招く」が掲載されました。
3月16日(金) 第8回国際貿易研究会(科学研究費補助金「国際貿易における企業の異質性と労働に関する理論的・実証的研究(研究代表者:若杉隆平)」)を青山学院大学経済研究所において開催し、宮嶋貴之みずほ総合研究所主任エコノミストが「インバウンドに関わる最近の研究事項」を報告しました。
2月28日(水) 国際産業経済研究センターは、本学において国際ワークショップ”Current Issues in International Economics (国際経済の現代的課題)”を開催しました。
冒頭、主催者を代表して若杉隆平学長から挨拶が行われた後、第1セッション(司会:早川和伸・アジア経済研究所海外研究員)において、Pisit Puapan・タイ財務省課長より”Recent Economic Policy in Thailand”、吉見大洋・中央大学准教授より”Export Dynamics and Invoicing Currency”、第2セッション(司会:Sasatra Sudsawasd・NIDA准教授)において、伊藤匡・学習院大学教授より”Nexus of Indirect-direct Exports and Indirect-direct Imports: An Evidence from Firm Level Transaction Data”、早川和伸研究員より”Transfer Pricing for the Compliance of Rules of Origin”の報告が行われました。
各報告の後、出席した内外からの研究者によるコメント・討論が活発に行われました。このワークショップは科学研究費補助金「国際貿易における企業の異質性と労働に関する理論的・実証的研究(研究代表者:若杉隆平)」の支援を得て行われました。

2017年

12月23日(土) 本学国際産業経済研究センターは、横浜ランドマークタワー会議場で国際ワークショップ”Contemporary Issues of International Trade(国際貿易の現代的課題)”を開催しました。

開催報告
冒頭、主催者を代表して若杉隆平学長から挨拶と7報告論文に関する要旨の紹介が行われた後、午前第1セッション(司会:佐藤仁志アジア経済研究所上席主任調査研究員)、午後第2セッション(司会:古川雄一中京大学教授)・第3セッション(冨浦英一一橋大学教授)において内外からの研究者による報告、討論者によるコメント、フロアー(参加者)との討論が活発に行われました。当日プログラム
具体的には、
(1)Chih-Hai Yang(Professor, National Central University, Taiwan)から輸出企業の特性とマークアップの関係に関する研究(討論者:椋寛学習院大学教授)
(2)早川和伸(アジア経済研究所, シンガポール)から、新製品を開拓する企業と輸出の関係に関する研究(討論者:Craig Parsons横浜国立大学教授)
(3)鎌田伊佐生(神戸大学准教授)からベトナム企業のマネジメントの実態調査に関する研究(討論者:田中鮎夢中央大学准教授)
(4)小橋文子(青山学院大学助教)から貿易費用が企業の立地選択に与える影響に関する研究(討論者:加藤隼人慶應義塾大学・日本学術振興会特別研究員)
(5)小森谷徳純(中央大学准教授)から法人税・貿易自由化・移転価格規制が企業の参入形態に与える影響に関する研究(討論者:大東一郎慶應義塾大学教授)
(6)Chan-Hyun Sohn(Kangwon National University, Korea)からFTAがFDIの拡大に与える影響に関する研究(討論者:荒知宏福島大学准教授)
(7)戸堂康之(早稲田大学教授)からハリケーン・サンディの被害がサプライチェーンを通して世界市場に波及する影響に関する研究(討論者:伊藤萬里青山学院大学准教授)
が報告され、最先端の研究成果の紹介と討論が行われました。
討論には、主催校から石塚辰美(本センター教授)、本学大学院生が参加した他、Xavier de Vanssay (Professor, York University)がCanadaからも参加しました。
本研究集会は科学研究費補助金(No. 16H03620, 研究代表者・若杉隆平)の支援を受けて開催されました。

9月29日(金) 第7回国際貿易研究会(科学研究費補助金「国際貿易における企業の異質性と労働に関する理論的・実証的研究(研究代表者:若杉 隆平)」)を青山学院大学経済研究所において開催し、田中鮎夢中央大学商学部准教授が”How Do Exporters Respond to Exogenous Shocks: Evidence from Japansese Firm-Level Data”(with Banri Ito and Ryuhei Wakasugi)を報告しました。
7月28日(金) 第6回国際貿易研究会(科学研究費補助金「国際貿易における企業の異質性と労働に関する理論的・実証的研究(研究代表者:若杉 隆平)」)を青山学院大学経済研究所において開催し、伊藤萬里青山学院大学経済学部准教授が”Pantent Law Harmonization and International Trade”を報告しました。
5月19日(金) 第5回国際貿易研究会(科学研究費補助金「国際貿易における企業の異質性と労働に関する理論的・実証的研究(研究代表者:若杉 隆平、新潟県立大学)」)を青山学院大学経済研究所において開催し、椋寛学習院大学経済学部教授が研究報告をしました。
4月
若杉隆平学長が国際学術誌 Millennial Asia, Special Issue: Innovations and Intellectual Property Rights in Asia, Vol. 8. No. 1を編集し、論文”Innovation and Intellectual Property Rights in Asia: An Introduction”を掲載しました。