【学生の皆さんへ】新年度を迎えるにあたって
令和5年3月31日
新潟県立大学学生の皆さんへ
新潟県立大学長 若杉隆平
新入生の皆さん、入学おめでとうございます。在学生の皆さん、キャンパスへおかえりなさい。季節も春を迎え、3年の長きにわたった新型コロナウイルス感染症のグローバルな感染拡大もようやくその終わりが見えはじめました。この春、新型コロナウイルス感染症への社会全体の対応が大きく転換する中にあって、4月から、本学でも基本としてはマスクの着用を求めないことといたします。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が完全に収まったわけではありませんので、皆さんには引き続き身の回りでの基本的な感染防止対策をしっかりと行っていただきますが、新型コロナウイルスの暗く長いトンネルにもようやく光が見えはじめ、開放的な気持ちで新年度を迎えることができるのは、なによりもうれしいことです。
大学は、無知に抗い、真理を探究する場であるとともに、学問を通じて人が集い、人格を陶冶する場でなくてはなりません。「国際性の涵養」、「地域性の重視」、「人間性の涵養」、本学の3つの基本理念のもと、社会を牽引し、未来に向かって人びとと共に歩む人材の育成こそが重要です。活気あるキャンパスに皆さんをお迎えして、充実した学生生活を送ることができるよう、教職員一同、全力を尽くす所存です。教育と研究の場における多様な学修機会の確保を通して対話を尊び、そこから生まれる新しい価値を大切に育てていくことをなによりも心に留めたいと思います。
令和4年度には、大学の新たなランドマークとして新校舎コモンズ3号館が完成し、また、リトアニア、フィリピン、ベトナム、タイ、インドネシア、モンゴルの大学と新たな交流協定を締結し、本学の国際性豊かな教育研究に弾みがつきました。令和5年度には、大学院に新たに健康栄養学研究科が開設され、附置研究所として北東アジア研究所(ERINA-UNP)が開設されます。くわえて、コロナ禍で得られた様々な知見を生かして、デジタル化の進展やこれからの社会経済の変化を見据えた新たな時代における教育として、ICTの活用、データサイエンス・AI教育の推進など、教育面でも新たなステージにおける教育環境を提供してまいります。
新年度、学生・教職員が集う活気溢れるキャンパスでは、必ずしもコロナ禍以前への回帰を意味するものではない新しい世界の中で、新たな大学像の模索と挑戦がはじまります。皆さんの充実した学生生活に期待します。